6 けがに対する応急手当

   
   (1) 三角巾の使用方法
   
      ●使用上の注意点

       ・三角巾で滅菌処理されているもの以外は、三角巾そのものを直接傷口にあてない
         ようにし、滅菌ガーゼ等をあててから包帯をすること。

       ・解きやすいように結ぶこと。

       ・前巾として使用する場合は必ず基底部を3〜5cm折り上げ、折り返した方を外側に
        すること。

       ・たたみ三角巾は、傷口の大きさや場所に応じて適当な幅および大きさとし、傷口の
        上に結び目がこないようにする。

      ●頭部

       ・三角巾の底辺を3cmくらい折る。                 
                              

       ・折った方を外側にし、中央の線が鼻から頭の中央の線にか重なるように頭にのせる。
        この場合底辺の端が眉の生えぎわにあたり、頂点が後頭部にいくようにする。     
        親指と人さし指で三角巾を額に押しつけながら引っ張るようにし、
        両手の間隔を徐々に開き両耳の後ろまでもってくる。
        
                      

       ・両耳のわきで三角巾を頭に押しつけ、両方の親指を使い三角巾を両側の人さし指の
       下へたぐり寄せる。そのまま三角巾を親指と人さし指で頭の方へ押しつけながら、
       指をずらし下へおろす。後頭部の出っ張りの下でこれを交差させ、
       両端を前にまわす。

                      

       ・両端を引き締め額の中央でしっかり結ぶ。この場合底辺の端1cmくらい
        上で結ぶ。両端は三角巾の中へ入れる。

                    

       ・後ろへたれている三角巾の頂点を下の方へ引き下げ、それを中央から二つ折りにし、
        更に二つに折る。それを上の方に上げ、交差している三角巾の方へ折り込む

                      

      ●足首の捻挫

       ・たたみ三角巾の中心部を靴を履いたままの土踏まずのところに当てる。
        それを後方に引き締め、足首の後で交差させる。
     
       ・交差させたものを前方へ巻き、かかとのところでそれぞれ下を通す。

       ・さらに上方に引き締めて、そのまま足首前側(甲の方)でしっかり結び、余った端
        はさらに足首に巻き、端を折り込んでおく。

        

      ●手(足も手と同じ方法で包む)

       ・右手で頂点を持ち左手の上に底辺 をのせる。
        その上に相手の手を置かせる。
                

       ・頂点を手の甲の上(底辺の方) へ折り重ねる。
        左右の端を腕側に沿って斜め上の方へ折り、それを手の甲の上で交差させる。
        両端を手首にぐるぐる巻く。
                 

       ・手首(手の甲の方)で結ぶ。そして頭部のときのように頂点を折り込んでおく。
                

         ※ 足の場合
                

      ●前腕

       ・適当な幅にたたみ三角巾を作り、左手を前方に右手を手前にしてその右手でたたみ
        三角巾の全長の約2/3ぐらいのところを持つ。

       ・それを右図のように左手と右手の中間が、傷の上にあたる
        ように斜めにあてる。(長い方が右手の方に下がっている。)
                

       ・次いで右手の方を1 回相手の手首に巻く。この場合負傷部にあたっている「ガーゼ」を
        動かさないために、左手で「ガーゼ」をしっかりと押さえておく。

       ・右手の方を斜め上へ蛇行帯の要領で段々に巻き上げる。
        
       ・そして最後を結ぶ。
       
                   
      ●

       ・肘を十分おおうくらいのたたみ三角巾を作る。(約20cmくらいの幅が適当である。)
        それの中央部に肘にあてる。事故者の肘は曲げておく。

       ・外側((a)図イ)の方が下にくるように、肘の内側を交差させる。

       ・交差したときに下になっている方(イ)を上腕の方に、上になっている方(ロ)を前腕の
        方に、それぞれひと巻きする。(この場合になるべく下の三角巾の端を押さえるように
        する。)
        
       

      ●

       ・肘と同じ要領で巻く。

       ・常に膝の上の方で、外側で結ぶ。

       ・膝を巻くときは、肘の場合より広めの「たたみ三角巾」をつくること。
              (約25cmくらい)

       

      ●手のひら
        
      


      ●骨折時の腕の吊り方(全巾用)

       ・吊ろうとする腕の方へ頂点がくる。
        骨折していない腕の方へ底辺がゆく。
       
        ・頂点を折り曲げて、ピンで止めておくか、あるいは頂点で結んでおく。
       


   (2) 直接圧迫止血法
    
      ●きれいなガーゼやハンカチなどを傷口に当て、手で圧迫する。
      ●大きな血管からの出血の場合で片手で圧迫しても止血 しないときは、
        両手で体重を乗せながら圧迫止血 をする。

      
 
 【POINT】
    (ア) 止血 の手当てを行うときは、感染予防のため血液に直接触れないように注意する。
    (イ) ビニール・ゴム手袋の利用。それがなければ、ビニールの買い物袋などを利用する
       方法もある。


   (3) 止血法

      
止血 帯で止血 できる部位(手足の太い血管損傷による出血で、直接圧迫止血法
       では止血 が困難な場合に行う。)

      
            腕の場合                            足の場合


     ●止血 帯装着の手順

      (A) 止血帯を準備する。         (B) 止血帯をゆるめに結び、当て布を置く。

       
            
     (C) 棒を入れ、手で当て布を押さえる。  (D) 出血が止まるまで、棒を静かに回す。

      

    (E) 棒が動かないように固定する。      (F) 止血 を開始した時間を記録する。

      

  【POINT】
     (ア) 止血帯はできるだけ幅の広いもの(3cm以上)を用いる。
     (イ) 棒などで固定したいときは、止血時間を記録し、もし30分以上続ける場合には、
        30分に1回止血帯をゆるめ、血流の再開を図る。
        そして、出血が続いていれば、再び緊縛(きんぱく)(固定)を実施する。


   (4) 骨折の手当て

     (A) 骨折の部位を確認する


         ●どこが痛いか聞く。
         ●痛がっているところを確認する。   
         ●出血がないか見る。

                

    【POINT】
       ・ 確認する場合は、いたがっているところをうごかしてはならない。
       ・ 骨折の状態
          激しい痛みや腫れがあり、動かすことができない。
          変形が認められる。骨が飛び出している。
       ・ 骨折の疑いがあるときは、骨折しているものとして、手当てをする。


     (B) 骨折しているところを固定する

        ●
協力者がいれば、骨折しているところをささえてもらう。
         ●傷病者が支えることができれば、自ら支えてもらう。
         ●副子を当てる。
         ●骨折部を三角巾などで固定する。

         
                腕の固定                雑誌を利用した前腕部の固定

       
          三角巾などで腕をつる

      
            足の固定                 ダンボール等を使用した下肢の固定

    【POINT】
       ・ 副子は、骨折部の上下の関節が固定できる長さのものを準備する。
       ・ 固定するときは、傷病者に知らせてから固定する。
       ・ ショックに注意する。

 
            
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